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会計士が見た“成長できる会社”と“成長できない会社”の圧倒的な違い

2019.02.18

代表者ブログ

“もっと会社を成長させたい”、“世の中に伝えたい想いがある”、そんな強い志をお持ちの社長は、世の中にたくさんいます。しかし、実際に計画どおり経営ができている会社は、ほんの一握りではないでしょうか。

 

私はそのように計画がうまく遂行できていない社長の相談役として会計、財務、税務など“会社のお金の使い方”をサポートしています。

 

 

“お金の使い方”と一言で言っても、会社の場合は組織運営や人員配置なども当てはまります。借入れや税金だけでなく、人事採用や教育、商品開発なども含めて、今どこにいくら割くべきなのかを見極めることが“お金の使い方”です。これがうまく見極められないと、社長や決裁者の考えだけですべて決まってしまうようになります。

 

会社を成長させるかどうかは、お金の使い方次第と言っても過言ではありません。会社の成長にとって最善の選択をするためには、私たち会計士が第三者の視点でバックアップしていくことが必要です。

 

事例1)機能していない“名ばかり役職者”

 

私のクライアントにBtoCのビジネスで首都圏を中心に15店舗ほど多店舗展開をしている会社があります。社長と各店の店長というフラットな組織で従業員120人ほどが働いていました。

 

最近になって「店長よりも上のポジションを置きたい」、「各店だけでなく、エリアごとに管理する役を作りたい」という理由で新しく“マネージャー”というポジションが設置されました。しかし、役職を与えたあとも今まで同様にスタッフとして店舗で働いていました。役職を与えたのは良いものの、組織としてマネージャーに何をさせたら良いかをわからなかったのです。

 

この状況を打開したいとの相談を受け、私がアドバイスしたことは2つです。

 

「名ばかり役職者」を改善するポイント
・社長が店長や経理に聞くことをやめ、マネージャーに聞くこと
・マネージャーが店舗に立つ時間を段階的に減らすこと

 

最初に行ったのは、情報伝達ルートの整理です。社長が店舗の状況を店長に聞いたり、予算の状況を経理に確認したりしていたため、いつまで経ってもマネージャーは数字を“自分ごと”として捉えられない状態でした。

 

そこで、意図的に情報伝達ルートにマネージャーを挟むことにし、聞かれたことを把握していないのは自身の力不足であるということを理解させました。この役職なら知らないといけないことだと危機感を持ってもらうためです。指示されたタスクを消していくことがマネージャーの仕事ではありません。単純な作業をこなすのではなく、自ら考えて行動することが求められているからです。

 

 

次に行ったのがマネージャーの業務内容の見直しです。これから考えるための時間が必要となるため、お願いしたい役割以外の時間を削減してもらうことにしました。

 

もちろん、お客様対応は大切なので、店舗に立つ時間をすぐにゼロにすることが難しいというのは理解できます。しかし、自分の役割は何かを考えるとどうでしょうか。会社の組織として、自分に求められていることは店舗での対応なのでしょうか。そこで、マネージャー自身に自分の業務を考えてもらうことにしました。

 

その結果、徐々に店舗に立つ時間を減らすことができました。その後、少しずつマネージャーとしての意識も芽生え、本来期待していたエリアごとの店舗管理や数字の把握なども任せられるようになりました。こうしてこの会社は次の段階へと進むことができるようになったのです。

 

会社の組織が伸び悩んでいるときは、各メンバーに自分よりもさらに上のポジションの視点に立って考えてもらうことが大切です。

 

事例2)社長主導ですべてが動く会社

 

また、次にご紹介するクライアントは、設立20年ほどになるメーカーで、商品開発一つとっても社長が強い権限をお持ちの会社でした。社長の能力の高さゆえの問題ではあるのですが、私はこの状況を懸念していて「社長も50歳を過ぎているので、もっと強い組織にしないと会社が傾いたときや社長に何かあったときに持たないですよ」とお伝えしてはいたものの、急務ではなかったため、ずっと後回しになっている状態でした。

 

 

しかしあるとき、社長ご自身から“たしかに問題に直面してからでは遅い”と感じたとのことで、一緒に組織を強くするためのプロジェクトを開始することにしました。ここで私が行ったのは“権限移譲のための組織改革”です。

 

「社長主導の会社」を改善するポイント
・部門別会計にし、各事業部長に数字を把握させること
・各事業部長に決済権を移譲すること

 

私がこの会社で一番大きい問題だと感じたのは、各事業部長が売上数値しか追っていなかったことでした。事業部の責任者であるにもかかわらず、会社が黒字なのか赤字なのかさえも理解していない状態だったため、支払いサイクルや請求タイミングなどもあまり深刻に考えていなかったようでした。

 

そこで、部門別会計をルール化することからスタートしました。自分たちにいくら費用がかかり、いくら稼いでいるのかを理解してもらいたかったのです。部門別会計を導入後、各部の部門長が自分たちの数字を少しずつ把握するようになりました。そして、なぜこれだけの費用がかかっているかを疑問に思って確認したり、損益についても考えたりするようになりました。

 

さらに今まで売上ベースで見ていた数字を利益ベースで見るようになり、目標予算への達成進捗について分析したり、次月の取り組みを計画したりと部門長自ら積極的に行うようになったのです。この会社の成長はますます加速していくと思います。

 

 

課題を明確化すれば、会社は成長する

 

会社を成長させたいのなら、今、どんな課題があるかを明確にする必要があります。課題がみつけられないことが課題というのも一つです。何より課題を課題として認識していないことが問題なのです。

 

課題がわからないままだと、今やるべきことがわからずに社長の一存で動かす組織になる恐れがあります。さらに、問題が表面化してからの対応となり、収束するまで時間がかかってしまうこともあります。また、やるべきことがわからない状態だと周りの人も動くことができず、モチベーションが下がり、離職が増える危険もあります。

 

もし今、会社の成長スピードに悩みがあるのであれば、会社にある課題を挙げてみてください。それが成長の鍵になるかもしれません。

 

経営や会計についてのお困りごと、もっと課題を明確にしたい方はお気軽にご相談ください。